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大塚国際美術館 スタディツアーin 鳴門^^ その6

 今日は珍しい夏の台風で,初めてマイカーで出勤し,車の便利さをしみじみ思ったけど,帰りは自宅の駐車場まで無事に帰れたものの,ものすごい強風で車が煽られるようで,車からなかなか出られませんでした(>_<)怪我された方も何人かいるようで,これ以上被害が大きくならないことを願います・・・。


前回の続き・・・
 キリスト教美術の簡単な流れを今回初めて知ることができました。

 キリストが生まれてから昇天後,キリスト教徒はどんどん増えていきますが,ローマ帝国のものすごい迫害にも遭いました。だから,最初の方の弟子は,ほとんど殉教しています。特にネロ皇帝の迫害は有名ですね。競技場にキリスト教徒を集め,そこにライオンを放つという ・・・。ところが,国民の半数以上がキリスト教徒に,そしてコンスタンチヌス帝が初めて皇帝としてキリスト教徒に・・・ということがあり,この皇帝の時代の313年に国教と認められます。ここからグンと教会はいきなり地上の権力と権威を持つことになり・・・,ゆくゆくは政治と教会の癒着が始まったりする中世の時代があるわけですが・・・。
 
 これは初代の頃のモザイク画です。
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 でも,ローマ帝国も395年には東西に分裂。
首都がローマの西ローマ帝国(今のイタリア・スペイン・フランスあたり)は476年には滅亡しますが,首都がコンスタンチノーブルの東ローマ帝国(今のギリシャ・トルコあたり)は1000年も続きました。ここから大きな二つのキリスト教美術の流れができてきたそうです。

 東ではモザイク画を中心に絵画が発展し,イコンが描かれるようになってきました。イコン画は,初めは神を偶像化するという論議があったそうですが,絵を拝むのではなく,絵を通して神を思い,神を礼拝する,ということなら良いということになり,イコン画は16世紀頃まで盛んに描かれていたそうです。
 
イコン画も同じキリストを描いてもこんなに違います。
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全く違う感じの印象を受けるキリスト像・・・。う~ん。これを用いて神を思うっていってもなあ・・・。私にはイコン画は向いてないみたいです^^;。

でも16世紀にもなるとこんな可愛らしいイコン画が・・・。といってもアブラハムに現われた三位一体の神を描いていると言われているものですが・・・。
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東は後にロシア正教,ギリシャ正教というふうに国別に宗派が別れていくようになります。

 西ではどうだったかというと,ステンドグラスと壁画が用いられていくようになりました。

 これは,中世に伝染病で多くの人が苦しみ亡くなっていく中で,キリストも同じ苦しみを味わわれたということを絵にして,当時の人々を慰める役目をしていたそうです。
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この絵は左側にかつてローマ軍の兵士でキリスト教徒になった為に軍隊の多くの矢で射されて殉教したセバスチアヌスを描くことによって,キリストの復活を表していると言われています。この矢がささっている人はどの西洋絵画でもほとんどこのセバスチアヌスだそうです。

そしてルネッサンス時代最盛期頃の1517年にルターによる宗教改革がおこり,カトリックとプロテスタントに分かれていきます。
 プロテスタントは神の偶像化を嫌い,徹底的にキリスト像とか人間の手で作ったものを教会から排除していきました。だから,今でもプロテスタント教会は教会の象徴でもある十字架以外は何にも飾っていません。なので,プロテスタントで画家となった人は静物画や風景画を描き始めたそうです。こういった絵画はここから始まったと言われているそうです。
 カトリックは反宗教改革運動というのが起こり,絵画と音楽で自分たちの宗派を大きくしていこうとしたそうです。なので,宗教改革後のカトリックの絵画はものすごくエネルギッシュな感じで描かれています。
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 十字架につけられるキリストでさえ,筋骨隆々で,なんか皆がアスリートみたいです^^;。確かこの壁画をあのフランダースの犬に出てくる主人公が見ていたとか・・・。


  ものすご~くはしょりましたが,同じ聖書を,キリストを題材にしても,時代や手法によって全然違うのがわかって本当に今回のスタディツアーは面白かったです001.gif

  大塚国際美術館って,できた当初は食べる場所もなく大塚製品しか置いていなかったのに・・・,お洒落なカフェやレストランができて食事の心配もないし,大人の遊び場~みたいな感じで別世界のように楽しめます^^。モネの睡蓮の庭では青い睡蓮も咲いていました^^。
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大塚国際美術館スタディツアー日記お・わ・り ♪
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by mignon-anne | 2011-07-19 21:57 | ひとりごと

大塚国際美術館スタディツアー in 鳴門^^ その5

前回の続き・・・

バロック美術の巨匠はたくさんいますが,私の好きな画家はレンブラントです。

当時は集団肖像画というのが,流行っていて,以前は一つの絵に一人を描くのが普通でしたが,一枚の絵に何人かを平等に描き,代金を皆で割り勘で画家に払っていたそうです。そこから,割り勘という言葉ができたとか・・・。ほんとかな? でも確かに割り勘で払おうって英語で言う場合は,”Let's go Dutch.”って言いますよねー。あ~レンブラントはオランダ人だったから,はあ~ここから来ているのね・・・。町田先生がさらっと言われていたことはホントだったですm(__)m それにしても,私にすると,すごい発見!!!なんで,dutchなのかを初めて知りました^^。

レンブラントの集団肖像画は当時の人にものすごく人気だったそうです。なのに・・・代表作の一つ”夜警”で,人々の不評を買い,だんだん人気は落ちていったそう・・・。何故か?写真は撮らなかったのでないですが,あれにはたくさんの人々が描かれていますが,夜の雰囲気を出そうとして,何人かの顔はぼやっとしていて,誰が誰だかわかりません。ここに原因があったそうです。確かに・・・集団写真を撮ると,真っ先に皆自分を見つけようとするけど,集団を描いた絵も同じ心理だったのね・・・。納得045.gif。あの絵を絵画として鑑賞すると一流の絵なんだと思いますが,自分も描かれている肖像画として見れば,そりゃあ自分しか見ないのだから,どんなに素晴らしい絵も駄作となるのですね・・・。はぁ~なるほど。

私の好きな絵はこれです。「放蕩息子の帰宅」
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新約聖書の福音書に出てくる話です。
二人の息子がいて,ある時弟が父の財産の自分のとり分を先に分けてほしい,と父に願い出ます。父は何も言わずに弟の言うとおりに財産を分けてやります。弟はそのお金を持って,
数日のうちに遠くの国へ旅立ち,放蕩のかぎりをつくし,湯水のごとく財産を使い果たします。お金がある時はちやほやと周りにいた人たちもお金がなくなるやいなや,誰も回りにはいません。ちょうどその頃その国に大飢饉がおこり,食べものに困り始めた弟はブタの世話人として働き始めますが,ブタの餌であるいなご豆でもいいからお腹を満たしたい,と思っていたとき,ふと彼は我に返ります。

聖書ではここからをこう言っています。
”父のところには、パンのあり余っている雇い人が大ぜいいるではないか。それなのに、私はここで、飢え死にしそうだ。 立って、父のところに行って、こう言おう。「おとうさん。私は天に対して罪を犯し、またあなたの前に罪を犯しました。 もう私は、あなたの子と呼ばれる資格はありません。雇い人のひとりにしてください。」

こうして彼は立ち上がって、自分の父のもとに行った。ところが、まだ家までは遠かったのに、父親は彼を見つけ、かわいそうに思い、走り寄って彼を抱き、口づけした。

 息子は言った。「おとうさん。私は天に対して罪を犯し、またあなたの前に罪を犯しました。もう私は、あなたの子と呼ばれる資格はありません。」

 ところが父親は、しもべたちに言った。「急いで一番良い着物を持って来て、この子に着せなさい。それから、手に指輪をはめさせ、足にくつをはかせなさい。そして肥えた子牛を引いて来てほふりなさい。食べて祝おうではないか。この息子は、死んでいたのが生き返り、いなくなっていたのが見つかったのだから。」そして彼らは祝宴を始めた。”

これは放蕩息子の例え,という話で,どんなに神様なんか知らない,と生きていても,いつか神様の元に帰るならそれをどんなに神様は喜ばれるか,またどんなに憐れみ深いお方であるか・・・ということを表しています。

この絵の右側にはそれを冷たく見守っている男性がいますよね?誰だと思いますか? 
弟の兄です。 この例え話には多くの含蓄があり,とてもここで簡単には言い表せないほど,実は深いお話です。興味のある方はルカの福音書15章をお読みください^^。

そして・・・この両手はそれぞれどちらの手か忘れましたが,神の厳しさと優しさをそれぞれ表しているのだそうです。私からみると,むかって左側,すなわち右手が厳しくて,むかって右側,すなわち左手が優しそうにみえるけど・・・どうなんだろうなあ・・・。
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レンブラントは晩年になればなるほど,信仰深くなっていったそうです。
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これはキリストが十字架にかけられる絵ですが,絵の中心に帽子をかぶり,十字架にかける作業に加担している男性がいますよね?これは,レンブラント自身を描いており,自分の罪がキリストを十字架にかけた,という彼の深い信仰を表しているのだそうです。心の中ではそうわかっていても,絵になるとものすごくリアルに迫ってきますね。”イエス様,ごめんなさい。そしてイエス様,ありがとう。”です。

ここの美術館は驚くほど,レンブラント関連作品が充実しています!!!他にも確かレンブラントの自画像だけの部屋があったと思います。入場料・・・決して安くはないけど,それだけのものを見られるから,決して損した・・・とは思わないんですよね。それより,もっといろんな知識を頭に入れてからここを訪れれば,もっといろいろな作品を楽しめて,朝から夕方まで3000円で遊べれると思えば,高くもないかな?その代わり~足は棒のようになります・・・。


次回へ続く・・・
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by mignon-anne | 2011-07-13 22:18 | ひとりごと

大塚国際美術館スタディツアー in 鳴門^^ その4

前回の続き・・・

これは説明を聞いて,初めて,あ,この絵好きだなあと思えた絵の一つです。
ルネッサンスがイタリアで台頭し,かなりいろんな国にも影響を与えていた頃の1400年代のフランスの絵ですが,この画家は,以前の2次元の世界で,キリストの死を悼む母マリヤや他の人々の悲しみを見事に描ききっている感じがします。なんか,フランスらしい落ち着いた,シックな色合いの感じが好きです。こういう絵,つまり十字架で死んだ後のキリストと悲しみの母マリヤが一緒に描かれている絵を「ピエタ」というんだそうです。言葉は聞いたことあったけど,意味を初めて知りました・・・^^;。
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一方ではルネッサンス特有の完璧なまでの人間の姿。全員健康優良児&人って感じです♪色彩がきれいですね~。
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ルネッサンスからバロックと呼ばれる時代には,人はホンモノの姿を描き始めたそうです。そしてバロックは光と陰を表すようになった時でもあります。
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講師の町田俊之先生も一緒に写っていますが・・・,見てください。この写真のような姿。これはキリストの弟子の一人アンデレを題材にして描いています。晩年はエックス型の十字架にかけられて殉教したと言われていて,絵の右にあるような十字架を持っています。老人の姿がリアルです。


と,いろいろ説明してくださり,絵の変遷が,何となく美術館巡りでいろいろな説明文を読む中で,ぽや~んとわかっていたものが,あ~そうだったの!って感じでよりハッキリ自分の中で理解できて嬉しかったです^^。



次回へ続く・・・
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by mignon-anne | 2011-07-11 22:26 | ひとりごと

大塚国際美術館スタディツアー in 鳴門^^ その3

七夕で~す001.gif でもほとんど毎年七夕ってお天気悪い気がするなあ・・・。
今日も曇っていて,星一つ見えないし・・・・・・・。

前回の続き・・・

有名な「最後の晩餐」を題材にした絵
いや~これもほんとにいろいろあって,楽しかったです^^。同じ題材を捜して見てみると,いろんな発見があって面白いものですね。

これはかなり古代のものです。しっかりイスカリオテのユダは皆とは違う色の服を着ていてわかります。
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この絵では,ユダはしっかりパンを握っています。顔がどこか漫画チックで可愛くて,古代のモノとは思えないほどです。
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こちらはかの有名なダ・ヴィンチの絵です。実物大であまりにも大きすぎたので,キリストの絵だけを写真に。修復前と修復後の両方の絵を見れるのは世界でここだけだそうです。確かに・・・。左右に見れるのですから。それに修復前の絵は実物大ではここにしか残ってないと思います。凄いなあ・・・。
修復前
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修復後
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今気づきましたが,ダ・ヴィンチはルネッサンス時代の人だからでしょうか? キリストの着ている服の色はマリヤと同じ赤と青ですね・・・。この場合は,青色は純潔というより,真理を表し,赤色は永遠の命を表しているのかあ・・・。

きゃ~。解釈があっているのかどうかは知りませんが,自分でそういうことを発見するのも面白いですね^^。もともと絵を見るのは好きだったけど・・・,だんだん美術は面白いって思えてきだしました。少しでも知識が増えると,こんなに楽しく面白く絵を見れるのなら,そういう関係本を読んでみたいなあ・・・と。



次回へ続く・・・
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by mignon-anne | 2011-07-07 23:36 | ひとりごと

大塚国際美術館スタディツアー in 鳴門^^ その2

前回の続き・・・

面白かったのは,天使ガブリエルがマリヤにキリストを聖霊によって胎に宿すということを知らせる,受胎告知です。有名なものから漫画チックなものまで,同じ題材なのに,時代が変わると描き方から背景まで随分と違ったものになるのですね~。

これはある修道士が描いたもの。
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天使の羽根がパステル調できれいです^^。手を重ねているのは,あなたの言葉に同意します,という意味があるのだそうです。なので,始めはいきなり天使の言葉を聞いてビックリしたマリヤも最後は,神様に不可能はありませんから,同意します,と同意を示している場面なので,天使とのやりとりの最後の方を描いた絵と言われているそうです。これもルネッサンス時代に描かれたので,これではわかりにくいですが,庭の草花が可愛く描かれています。

またこの頃から,聖書の登場人物は金髪で描かれるようになったそうです。本来は皆,中東方面出身ですから,髪の毛は黒いのですが,ルネッサンス時代になり,神よりも人間を3次元で描こうとした時代だったので,自分達に似せて描くようになったそうです。なので・・・これらの絵画の影響は大きく,日本ではキリスト教は西洋の宗教と思われていることが多いですが・・・,実際は全然違うんですよね。

これは有名なレオナルド・ダ・ヴィンチの描いたもの。
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遠近法を駆使して描いていて,天使の羽根は実際の鳥の模写をしたものだそうです。ダ・ヴィンチは解剖学も勉強された人なので,羽根は実際の鳥の翼を観察して描いたそうです。

これはマリヤしか描かれていない受胎告知の絵です。
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マリヤと共に描かれている書物は聖書なのですが,マリヤの視点は聖書ではなく,その先を見つめています。これは天使が現われた時を描いており,マリヤが何かに気づき,その先に視線がいっている様子を描いた絵だそうです。

漫画チックなのは写真を撮るのを忘れたのですが,ほんとうに,まあ千差万別というか・・・その時代のそれぞれの画家の信仰の現われとして描かれているわけですから,人の持つ多様性って凄いなあ・・・と感心!!!です。

共通しているのは,マリヤの着ている青色は純潔を表し,赤色は命を表していることだそうです。百合の花も純潔を表すそうです。
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by mignon-anne | 2011-07-06 23:21 | ひとりごと

大塚国際美術館スタディツアー in 鳴門^^ その1

今日もすごい土砂降りですね057.gif

7月1日金曜日 
わざわざ仕事を休んで何年かぶりに大塚国際美術館に行ってきました^^。その日は,やはり雨模様で,午後は結構激しく降っていたような・・・。

何でそんな日に・・・というと・・・東京からキリスト教絵画の解説をしてくれる先生が来られるというので,そのスタディツアー?に参加したのです。

いつもは自分なりに感じたり,思ったりするだけの美術鑑賞ですが,いや~解説を聞くことができてほんっとに良かったです^^。

そして全て実物大のセラミック陶板の作品の数々。セラミック陶板は1000年くらいは持つそうです。だから,ホンモノはどんどん色褪せていったとしても,ここの作品はこの美術館が作られた当時のままの色合いを再現しているわけですから,ある意味すごいなあ・・・と感心!!!

いつ見ても圧巻のシスティーナ礼拝堂のミケランジェロの最後の審判です。
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天井は1508年から4年かけて,30歳の頃描かれて,正面の壁画は60代頃に描かれたそうです。
つまり天井はルターの宗教改革前,正面は宗教改革後となります。

天井の真ん中は天地創造,アダムの創造,エバの創造,ヘビに化けた悪魔の誘惑,ノアの箱舟等が,横の壁画には聖書に出てくる預言者が描かれています。ルネサンス全盛期で肉体美がきれいに描かれています。シミもシワもこのルネサンス時代の絵画にはないそうです。そういえば,有名なダビデ像も完璧なプロポーションですよね。 

そういえば,大塚国際美術館に彫刻はなかったなあ・・・。陶板で彫刻はさすがに無理なんでしょうね^^;。

ミケランジェロより200年ほど前に描かれた絵。1300年代の初めの頃。
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ジオットという人が描いたそうです。この人は青色で有名だそうです。この頃は正確な遠近法はまだなかったのですが,人間の感情を表現し始めたのがこの頃だそうです。またこの画家は,作品の人物の目と目が合うことでその絵のテーマを描こうとしてことで知られていて,感情を描くという意味で,西洋絵画の父と言われ,ルネッサンスの生みの親とも言われているそうです。

この二つの同じ所は,両方ともキリストの右側には地上から天国に上がる人々,そしてキリストの左側から地獄には下る人々を描いているそうです。こういうのを見ると,身の引き締まる思いがします。


次回へ続く・・・
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by mignon-anne | 2011-07-04 23:17 | ひとりごと